第20章 朗報*
「僕も一緒に行く」
「はい?」
家事をする手が止まってしまう。
「だって、君は五条家の大切なお嫁さんなんだよ?一人で出歩かせるわけにはいかないでしょ?」
「でも蓮はどうするの?」
「蓮は恵や悠二に任せれば大丈夫さ」
「でも近くにいないと心配だよ」
「大丈夫、大丈夫。僕、瞬間移動できるし」
盲点。
ここ最近の悟さんは、とても優しかったから忘れてた。
私を困らせる達人だって。
溜息が零れる。
女子会にご主人様を同伴だなんて。
「………友達に聞いてからでも良い?」
「いいよ。何なら僕が電話しようか?」
「遠慮しとく。自分でかけるから大丈夫」
というわけで。
悟さん同伴で、女子会に行くことになった。
「楽しみだなー。名前の知り合いに紹介して貰えるの」
「ははっ。そうだねー」
嬉しそうに冷蔵庫を漁る悟さん。
その姿を見て、乾いた笑いがでる。
「僕を甘い物で買収しようだなんて、百年早いよ♡」
そうですね…
ケーキよりも私は甘かった。