第20章 朗報*
「たっだいまー」
その日の夜。
料理をしていると、悟さんが帰って来た。
「おかえりー。ケーキあるよー」
「えー。何々?何か良いことあったの?」
「うん。ちょっとね」
「何?教えてよー」
後ろから“ぎゅーっ”と抱きしめられる。
「私が働いてた職場の先輩がね。今度、結婚するんだって」
「へぇ。仲良かったの?」
「うん。すごく良くしてくれてた。だから嬉しいの」
「じゃあ、そのお祝いなんだ」
「そう」
悟さんの頬にキスをする。
「結婚かー。名前のウエディングドレス姿も白無垢姿も可愛かったよねぇ♡」
「ありがとう。1年前のことなのに、すごく懐かしいね」
「そうだね。それで?式はいつ?」
「まだ分からないんだけど。来週の金曜日の夜に婚約祝いの女子会があるの」
「へぇ。行くの?」
「行きたいんだけど、行ってもいい?」
悟さんにお伺いを立てる。
「うーん。いいけど、条件だしてもいい?」
「何?」
女子会なんて久しぶりだし。
せっかくの機会だから行きたい。