第20章 朗報*
ごくごく平凡な日。
久しぶりに友達から連絡が来た。
「もしもし?あっちゃん?」
『もしもし?名前ー?久しぶりー』
「久しぶり。どうしたの?」
『子育てどう?忙しい?』
「うーん。まあまあかな?何で?」
『今度、ゆうちゃんが結婚することになってさ。女子会するんだけど。名前はどうかな?って。参加できる?』
「えー!いよいよゴールイン?おめでとう!行きたい!いついつ?」
ゆうちゃんは、前職の先輩だ。
あっちゃんは同期。
『来週の金曜日の夜なんだけど。どう?』
「夜かー」
悟さんに聞いてみないと分からないな。
「確認してから折り返すんでもいい?」
『いいよ。いいよ。待ってる』
「うん。宜しくー」
『じゃあねー』
「うん。またねー」
ゆうちゃんもいよいよ結婚かー。
私が一番早かったもんね。
医療業界は常に順番待ちで、新人が入って来ないと抜け出せない。
そんな暗黙のルールがある。
先輩を通り越して結婚しちゃったから、お祝いくらいはしっかりしてあげたいな。