第19章 幸福
翌日。
「名前?準備できた?」
「んー。もう少しー」
久しぶりにお化粧をする。
身なりはバッチリだ。
あとは蓮のオムツや飲み物を、バッグに詰め込む。
「お待たせ。準備できたよ」
「へぇ。可愛いじゃん」
「ありがとう」
悟さんとお揃いのYシャツ。
先日、悟さんからプレゼントで貰った物だ。
「じゃあ行こうか」
「うん」
ベビーカーを押す悟さんに続いて公園まで歩く。
「こういう平凡な時間もいいね」
「そうでしょ?」
「でも僕が思うに、すぐ帰る羽目になると思うよ?」
「えー。何で?」
ママ友欲しいのに。
「僕はナイスガイだからね。ご近所のママさん達が放っておかないんじゃないかな?」
自分でナイスガイとか言っちゃう?
まあ確かに見た目は、カッコイイけどさ。
公園に着いて散歩をする。
暫く歩くとベンチがあって。
そこにママさんたちが集っている。
「こんにちは」
「こんにちは」
早速、挨拶をしてみた。