第18章 教授*
「ねえ?護身術も習おうと思うんだけど、それはいいよね?」
「えっ?何でよ?」
「一応悟さんの奥さんだし、出歩いて誘拐とかされないように鍛えるの」
「えー。そんなのボディガード雇えば良くない?」
価値観が違う。
「悟さんってさ、どうやって育ったの?」
「僕は六眼持ちだったからね。幼少期は懸賞金かけられて、厳重注意の中で過ごしてたよ」
「えっ!?」
何それ?
懸賞金なんて、本当に存在するの?
ウォンテッド的な?
海外とかなら何となく理解できるけど。
「今更だけど、私たちって住む世界が違うよね」
「うん。でも今は名前も蓮もこっち側だよ」
「えっ?」
「そりゃそうでしょ。五条家当主の妻とお坊ちゃまだよ?」
「えー!?蓮の公園デビューとか無理なの!?」
憧れてやまないママ友。
護身術習えば、蓮の公園デビューできると思ってたのに。
「うーん…君のことは呪術界に知れ渡ってるから、ちょっと微妙だよね」
「…そうなんだ…」
この前の襲撃の件もあるし、身勝手な行動は取れないな。