第18章 教授*
先ずは基礎トレーニングから始まった。
「痛いっ!痛いっ!痛いってぇ!」
「はぁ?ただの前屈だぞ?」
「先が思いやられるな」
「高菜…」
準備運動がこんなに大変だとは思わなかった。
「よし。先ずは体力作りだ。走って来い」
「えー。少し休ませて」
「なあ?ぶっちゃけ名前さんって何歳なの?」
「えっ?24歳になったけど、何で?」
私の年齢を聞いて、皆、微妙な顔つきをする。
「お前。その年でその身体はヤバイだろ」
「だな」
「えっ?」
「完全に運動不足よね」
「じゃけ」
地味にショックを受ける。
皆、辛辣だよね。
確かにそうなんだけどさ。
「これから毎日私らと特訓だな」
「そうね。美を保つためよ。頑張りなさい」
「…はい…」
「じゃあ、先ずはグランド10週だな」
「ええっ!?」
いきなり?
ハードル高くない?
「よし。行って来い」
「そんなー。せめて5週に…」
皆が頑張れと親指をグッと立てるので、私は走るしかなくなった。