第18章 教授*
まだ暑さが厳しい日。
蓮と散歩をしていると、野薔薇がパンダくんに投げられていた。
えっ?
何してるの?
プロレス技?
「あれ?名前じゃん。何してんだ?」
「名前さん、こんにちは」
「真希ちゃん、恵くん。こんにちは。蓮の散歩してたんだけど…」
視線を野薔薇たちに戻す。
「ああ。あれ?特訓だよ」
「えっ!?あれが特訓なの!?」
野薔薇が一方的に投げられてるだけ…
だと思うんだけど。
「名前もやるか?稽古つけてやるぞ?」
「えっ!?あんなの私には無理だよっ!」
「護身術くらい身につけておいても損はないと思いますよ」
「ダイエットにもなるしな」
「そっか…」
確かに護身術はあるに越したことはないよね。
真希ちゃんみたいな、キレイなボディラインにも憧れる。
「…やってみたいけど…」
チラッと蓮を見る。
硝子さん忙しいから、預けられないしな。
「蓮なら私らが順番にみれば良いだろ?」
「えっ?」
そこまでしてくれるの?