第17章 払拭*
翌日。
予定通り呪術甲子園が開催された。
「プレイボール!」
「皆、頑張れ―」
私と蓮は外野から皆を応援する。
皆、運動神経いいなぁ。
私も悟さんの訓練受けようかな?
あ、野薔薇がメット投げつけた。
真衣ちゃんに掴みかかろうとしてる。
ウケるんだけど。
真希ちゃんホームラン打ったつもりで自慢げだったけど、桃ちゃんにキャッチされてるし。
京都校少ないから桃ちゃんの箒オッケーなんだね。
東堂くん、顔面にデッドボール食らってるし。
しかもナイッピーって…。
皆、酷くない?
「蓮はいい子でいてね?」
腕の中の天使に言い聞かせる。
勝敗は悠二くんのホームランで東京校の勝ちとなった。
その日の夜。
お風呂からあがって、蓮を悟さんに預ける。
「お願いね」
「はいはい」
「今日。皆、楽しそうだったね」
「そうだねー」
「京都校の皆が帰っちゃうの。寂しいね」
「えー。僕は名前がいれば寂しくないけど」
悟さんに聞いたのが間違いだった。