第16章 不穏*
「僕、お説教してくるって言ったよね?これくらいしなきゃ名前反省しないでしょ?」
「確かに…そうだけどさ…」
日常生活に支障をきたすんだよ?
「大体、名前は僕の奥さんなのに、蓮に構いすぎ。僕にも同じくらい構ってよ」
「えっ?まさか蓮にヤキモチやいてるなんて言わないよね?」
「…やいてない…」
相手は赤ちゃんで、悟さんは大人なんだよ?
「もう少し、僕を頼れない?」
「えっ?」
「名前は全部一人でしようとするから、僕との時間が減るわけでしょ?」
「確かに…その節はあるかも…」
だって、悟さんはお仕事してくれてるし…
一人でやんなきゃって抱え込んでた。
「だから今日はママ休暇」
「僕が全部やるから。ね?」
「うん。ありがとう」
悟さんは素敵な旦那さんだったんだね。
「あとさ、僕もこともう少し信用してよ。僕、意外と強いんだよ?」
呪いの世界のことは正直あまり知りたくない。
だってそれを知ってしまったら。
きっと今より不安になると思う。