第14章 出産
side.五条悟
「さすが悟さんの子。吸い方が上手」
「何それ?上手い下手があるの?」
「あるよ。なかなか口に含めない子だっているんだから」
僕の息子は哺乳が上手いらしい。
良いことだと思うけど、ちょっとヤキモキする。
あれは僕のおっぱいだったのに…
悔しいけど、可愛い愛息子のためだ。
思う存分吸ったら、返して貰おう。
「悟さん。げっぷの出し方分かる?」
「分かんない」
「オムツの履かせ方は?」
「微妙」
名前の溜息が聞こえた。
「これから猛特訓します」
「そうして下さい」
おっぱいを飲ませ終わった名前は、我が子の背中をトントンと叩く。
ふーん。
それが、げっぷの出させ方?
正直、力加減が分からないな。
息子はおっぱいを飲むだけ飲んで、また寝てしまった。
「はい。オムツ交換の準備するまで預かって」
「うん」
小さい手を口に入れて、はむはむと遊ぶ。
「名前。この子の名前。僕が決めていい?」
名前は驚いた顔で僕を見た。