第14章 出産
side.五条悟
「もしかして…蓮?」
「えっ?」
僕は目を丸くしてしまう。
「何で分かったの?」
「えっとね…多分、夢でみたの。確かハイビスカスに因んでって言ってた」
「名前は予知夢をみるんだっけ?」
「あんなに鮮明だったのは初めてだけどね」
今まで視た夢はどれもぼんやりだったけど。
今回の予知はすごくくっきりしてた。
「字画は?」
「グーグル先生によると、大吉みたいだよ」
「悟さんに因んで碧とか海も素敵だね」
「海と碧は…字画が悪いね」
「じゃあ蓮で決定だね」
2人で笑い合う。
「出生証明書提出しないとね」
「命名式もしないとだね」
「やることたくさんだけど大丈夫?」
「任せない」
「頼りにしてます」
こんなに小さくても保険証とか必要だし。
やることが山程ある。
「この小さい命を守っていこうね」
「僕らの最優先プロジェクトだからね。力を合わせて乗り越えよう」
まだベビーベッドがないから。
その晩は親子3人、川の字で眠った。