第4章 ファーストキス

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「………やばい

やばいやばいやばいやばい」




急に、君が焦り出して


挙動不審になる




「なんだよ？

何がヤバイんだよ？」




僕がそう言って首をかしげると


君は益々落ち着きを無くしてうろうろと眼を泳がせた




「いや、だってさ…智くんの色気がパナくて、今チューとかしたら俺、やばいわ」


「だから、何がヤバイんだっつうの」


「やばいだろだって…

…なんなら俺、今の智くんの挙動で半勃ちしちゃってんもん」


「…………」




言われてみれば


抱き合った彼の股間が、若干硬く盛り上がっている気がした




「………翔くん、タマってんの？(苦笑)」


「いや、ちゃんとヌいてるよ、自分で

智くんオカズにして。」


「勝手にオカズにすんなや」


「だってしょうがないじゃん、俺、智くん以外に興味が無いんだから

て言うか、そう言う智くんはどうなの？」


「俺？タマってないよ

だってタマに盛り場行って、適当なの捕まえてヤってたから」


「…………ああ、訊くんじゃ無かった(泣)」




僕が、あっけらかんとタマにヤってるなんて言うのを聞いて


翔くんが、ガクッと首を垂れた




「………て言うかさ、なんでそんな………見ず知らずの野郎と、ヤったりなんかすんだよ」


「だって仕方ないだろ、それこそさ

…俺、一生…翔くんに抱いてもらうなんてことは無いって思ったから…


…だから、そうでもしなきゃ、やってらんなかったんだもん」


「…………」




そう言って君の胸に顔を埋める僕を


君の腕が、再び強く抱き締めた




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