第3章 仮初の夫婦生活
どうでもいい。
そんな気持ちが、ため息で全部出た。
自殺という言葉が頭をよぎったが、
どうやら違ったらしい。
どこか少しぼんやりしているが、
異常は無さそうな真琴の頬に手を当てれば、
見た目とは違い、
しっかりとした温もりがあって。
あの時、激流の如く込み上げた感情に、
名があるのかどうかは今でも分からない。
「………っ」
「…?どうしたの。」
「いや…いや、なんでもねぇよ。
眠いなら寝てろ。
今日は俺が作る。」
「嘘でしょう?君、料理なんてできたっけ?」
「…オムライスくらいなら、なんとか。」
「うふふ!幹部様が随分と可愛い物を作るのだね!
じゃあ、お言葉に甘えてお願いしようかな?
なんだか、ダルくて。」
「ああ。良い。
顔色も悪いし、休んでろ。」
「うん。ありがとう。」