第4章 女中として
山「だめだってちゃん‼︎ 寝てなきゃ治らないよ‼︎」
『大丈夫だって…げほっ』
冬の気温が火照った私の体を冷ましてくれる。
『…わっ』
土「あ?」
曲がり角で急に出てきた土方の肩に
私は顔面をぶつけた。
山「副長おおお‼︎ ちゃん止めて下さい‼︎ 熱あるのに働くってきかないんですよ‼︎」
土「…あ?」
そう言って土方は私を見下ろす。
ちょっと地味ぃぃぃいいい⁉︎
なんてこと言ってくれんのよ⁉︎
こいつ…
土方は私の事なんとも思ってないんだからさ‼︎
てかむしろ私の事君悪がってるんだからさ‼︎
土「…なんだお前熱あんのか?」
『…え』
土方は私の頬に軽く触れる。
土方の手が冷たくて、
ひんやりしてて心地よかった。
…って、そーじゃなくて‼︎
『別に、熱なんてないし大丈夫だから』
土方の手を払いのけて歩き出した瞬間、
世界がぐらっと揺れた。
私の視界には曇天の空が映ってーーーーー…
「っぶね‼︎」
土方の声が聞こえた。