第2章 大丈夫って言ってるやつが一番大丈夫じゃない
『やめて‼︎ 離して‼︎』
私は掴まれた腕をぶんぶん振り回すけど、この男もガタイはまあまあ良くて、離れない。
「土方さぁん。坂本グループが傷一つつけねぇで回収しろだと」
「ったく…」
傷一つつけずに…?
よく言うよ。
今まで私の体を散々汚してきたくせに。
「トシ、総悟‼︎ 捕まえたか⁉︎」
そこへさっきのガタイの良い男が近づいてきた。
なんか、ガタイが良いってゆーか
これはなんてゆーかゴリラに近いような…
「これが人気アイドルちゃんかぁ〜。可愛いなぁ〜」
ゴリラみたいな男が鼻息荒くして
私をジロジロ見つめる。
なんだか気持ち悪い。
「早くパトカー呼んできやしょうぜ」
『離してよ‼︎ 私は戻るつもりなんてない‼︎』
「おいガキ〜 いい加減にしろよ。こちとて仕事なんだよ」
黒髪の男が私を睨む。
あ、この人ほんとに瞳孔開いてる…じゃなくて‼︎