第3章 初恋 (佐野万次郎)
「よお、!」
『お、圭介くん!
やっぱ特服似合うね!』
「なんたって壱番隊隊長だからな!」
『かっこいいねえー!
…ってこれもしかして隆くんが作った?』
「え、あ、そうだけど
やっぱパーツとか荒いすか?」
『ううん、逆!こんな丁寧に作るのは隆くんしかいないなーと思ってすぐ分かったよ!凄いね…さすがだよ。』
「…まじすか。嬉しいっす…。」
「何照れてんだよ三ツ谷!
が可愛いからって!」
「んだよマイキー、さんに服のこと褒められたら誰だって嬉しいだろ!ケチケチすんな!」
「おいマイキー、皆が戸惑ってるから…説明。」
ぱっと石段の下に並んだ隊員を見渡すと、急にやってきたを見て 〈誰なんだあの人〉〈総長副総長、隊長たちまで知り合いなんてどっかのレディースの頭か?〉〈さっきマイキーくんあの人の荷物持ってあげてたよな?〉色んな声が聞こえる。
「あっ!!」
タケみっちの声?どうした?
『あ、たけみちくん!』
「さん!ちゃす!」
「あれ、たけみっちちゃんと知り合い?」
「あ、ドラケンくんうす!
知り合いっていうか、この前ヒナとでかけたときにたまたまマイキーくんとさんが一緒にいるの見かけて挨拶したぐらいっす!」
『そうそう、ヒナちゃんかわいかったなあ〜』
「あざっす、ヒナに言っときます!
マイキーくんとさんやっぱお似合いっすね!何度見てもベストカップルっす!マイキーくんの彼女さんはさんしか考えらんないっすね!」
「…は?」
「え、え、ドラケンくん顔怖いっすよなんスか!」
「マイキーお前どういうことが説明しろ」
やっべ、たけみっち騙したままだった…。
けんちん怒ってる…真一郎からとったのかって顔してる。三ツ谷も場地も説明しろって顔してる…。よし、よしここはもう思い切って…!
「お前らよく聞け!」
隊全体に声を張る。
「よく覚えとけ、こいつは俺の女だ!」
『えっ?』
戸惑うを抱き寄せ頬にキスを落とす。
「わー、マイキーくんかっけえっす!」
「以上、解散!!」
ザワつく隊を強引に解散させ幹部だけが残った。