第16章 たったひとつの (五条悟)
side 五条
教室に入ってすぐ感じる違和感。
明らかにそわそわした悠仁といつも通りなと野薔薇。恵は任務終わりだから部屋で寝てるかな。
でもさぁ、の身体にベッタリと残った悠仁の跡が普通にしてたら絶対に付かないところにまで残ってるんだよねぇ。
「おっっはよー!みんな〜!あれ、悠仁テンション低くない!?」
「な、なんもねえって!だーいじょーぶ!元気!」
若干の動揺も持ち前の明るさでカバー出来てると思ってるんだろうけど…僕の六眼は誤魔化せないよ。
「ん〜そお?んならいんだけどねぇ??」
さっきからの方を見ようとしないのが何よりの証拠。だっていつも仲良く話してるじゃない。面白くないな。
「あ、そうだはちょっと僕んとこ来て〜」
『わかりました』
「んじゃとりあえず自習で〜!」
高専内にある僕の部屋にが来るのは何度目か分からない。僕がずーっと隠してたのにさ、悠仁に手出されてるとか信じられないんだけど。
『要件は?ごじょーせんせ』
ベッドに腰掛ける僕の少し離れたところで立ち止まったが "五条先生" って。僕それあんま好きじゃない。
「今僕と2人きりだよ」
『要件はなに、悟。』
「昨日悠仁とシたでしょ?」
『それがどうしたの』
「身体に悠仁の跡ベッタリつけちゃってさ。」
見えなくていいものまでこんなに見えるなんて六眼もいいことばっかじゃない。
『こんな話するために呼んだの?』
「こんな?僕の気持ち知ってて言ってるなら悲しいんだけど。」
『私悟の彼女じゃないよ』
「そうだね。だから早く僕のになってよ。」
悠仁になんて、他の奴になんて触らせないでよ。