第12章 伝えたいことは (黒尾鉄朗)
待ちに待ったオフ!!
天気は晴れ!ビバデート日和!!
ありがとう神様!俺は今日という天使とデートをしてきます!世界一の幸せ者はこの僕です!!
張り切りすぎて早く着いちゃったけど、のことを待つこの時間すら俺は好きで。付き合ってた頃を思い出す。
『てつろお待たせ!』
きたああ俺の天使!!
「全然待ってな…」
「お待たせー」
「きゃんま!?」
の隣を普通な顔して歩く研磨。なんで2人一緒に来てんだよ!てかなに3人なの!?デートは!?
『あれ、言ってなかったっけ?アップルパイが有名なカフェだから研磨くんと3人で行こうって…』
「ぎいでないでずぅ…っ」
「俺は1回断ったからねクロ」
「はあ!?の誘い断るとか有り得ねえんだけど!?」
「情緒どうなってんの…やめて。」
まあでも…いいか。2人だけだと心臓持たねえしメンタルサポーター研磨くんがいれば俺も安心ではある。
『すぐそこだからっ』
「はあい」
思えばオフの日に3人で出かけるのも久しぶり。付き合ってた頃は研磨と3人でご飯に行くことも良くあった。なんせ研磨が懐いた女の子はが初めてですから。後にも先にも今のとこオンリー。すごいでしょうちのお姫様。
「あれ、ここ?」
『うんそう!研磨くん知ってた?』
「うん。俺が気になってたとこ。」
おやおや。研磨のわくわく顔久しぶりに見た。
店内は女子で溢れてて、研磨はまだしも俺はすげえ浮いてる気がする。店員さんめっちゃ見てるー。
「いらっしゃいませ。3名様で宜しいでしょうか?」
『はい、3人です!』
「かしこまりました。3名様ご案内いたしまーすっ」
席に着くなりメニューを開いて目を輝かせる研磨。アップルパイっつっても何個かあるんだな。違いわかんねえや。
「これ。俺これにする。2人は?」
「じゃあ俺も研磨と同じので」
『わたしもそうしようかな。』
結局3人で同じものを頼んだ。研磨が選ぶなら間違いねえかなーって。安易な選択だけど。
向かいのソファ席に座る。改めて見ても爆可愛い。あー好き。
『えと、私の顔なにかついてる…?』
「あ、いやなんでもないです」
やっべ見すぎた。