第12章 伝えたいことは (黒尾鉄朗)
side黒尾
5日目。朝の食堂。
昨日は例の自販機前に行かなった。
研磨たちとトランプするってなって行けなかった。多分集まってるんだろうなー、会いてえなあーとか思いつつ。
たった1日、夜を挟んだだけなのに赤葦との距離が近づいているように見えるのはなんでだ。だいたいあいつ梟谷だろ。なんでうちのマネージャーにニコニコ話しかけてんだよおかしいだろ!!
「さん今日はポニーテールじゃないんですか?」
『赤葦くんおはよう!今日はいつもより暑いからお団子にしたの〜!』
「似合ってます可愛いです」
『えへへ、ありがとう〜』
はあ?はあああ??
毎日毎日に鼻の下伸ばしやがってどうせ惚れたんだろ!?いいですよ別にそれはもう!だって可愛すぎるのが悪いですから!人当たりもいいし好きにならない男がいる方が不思議!夜久はあそこまで仲良くてよく友達で踏みとどまれるな…。すげえなあいつ。
「お!の髪型いつもとちげえ!丸くなってる!」
『木兎くん朝から元気〜!暑いからまとめてみたの!』
「すげえな!どーなってんだ?」
『くるくるーってまとめてるんだよ〜』
「へえ!すげえ似合ってる!やっぱお前可愛いなあ!」
まあ木兎はいいとして…いやでもモヤモヤする…
「ちょいちょい、うちのマネージャーにちょっかいかけないで貰えますう?」
『鉄朗おはよ〜』
「おはよ。朝からナンパされてんじゃないよ全く」
『そんなんじゃないってばー』
「そんなんですーう!はい、はこっちおいで。音駒のマネでしょ?」
『え、あ…っまたね木兎くん赤葦くん!』
そう言って2人に手を振る彼女。
手なんて振らなくていいんですけど…!!
「目離すとすぐナンパされんのなんなんですか」
『ナンパって…大袈裟なぁ』
「はい、もうここ座ってください」
「お、ちゃんまた黒尾に捕まってんの?今日は朝から何があったんだよ〜笑」
『夜久くんおはよ〜特に何もないんだけどー…』
俺の隣の席へと誘導して座らせる。毎日他校のやつに声かけられて目が離せないったらありゃしないのよこの子。