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今宵は誰の腕の中で眠りますか⋯?

第11章 狂おしいほど愛してる (番外)



それから半月くらいが経って、やっと全員で集まる時間が出来た。マイキーにはもちろん直ぐに報告したけれど他のみんなにはまだ伝えられていなかった。

『あの…みんなに話さなきゃいけないことがあるの』

「んー?」

きっと竜胆くんから話を聞いてるであろう蘭くん。私がこれから話すことを多分わかってる。

「どうした?なんかあった?」

私の顔を覗き込んで頭を撫でてくれたのは春くん。

「…や、やめるとか言わねえよな」

何日も寝ていないのかクマの酷いはじめくん。

「一旦座って話す?」

そう提案してくれたのは鶴ちゃん。

タケちゃんもモッチーも椅子に腰かけて話を聞く体勢になってくれている。ちらりと竜胆くんを見ると目が合って微笑んだあと、私の隣までやって来て優しく腰に手を添えられた。

「あー、えっと…なんか恥ずいな。」

『私たち…』

「え待って…待ってなんかクソ嫌な予感する」

続く言葉を聞く前に俯く春くん。

「俺たち結婚しました」

「あ゛ぁーーー!!!最っ悪だ!!!!」

「…は、まじ?」

「まじの大まじ。もう俺だけのちゃんだからお前ら指1本触れんじゃねえぞ。」

『だけどこれまでと変わらずここで過ごすし、何も変わらないから。ただ…お腹に赤ちゃんがいるので今まで以上に皆に頼ってしまうことが増えると思います…迷惑かけるけどよろしくお願いします。』

春くんとはじめくんは顔面蒼白。
蘭くんは微笑むだけで何も言わなかった。
鶴ちゃんは真っ先におめでとう、と言ってくれた。
タケちゃんとモッチーは子供の名前をどうするか、なんて話し合ってて気が早い気もするけど私はそれがすごく微笑ましかった。

「おめでとう。」

『ありがとう万次郎。』

「三途と九井は受け入れんのに時間かかると思うけど大丈夫だから心配すんな。お前はお腹の子のことだけ考えろ。」

『うん。そう言って貰えると気が楽になるよ』

それから赤ちゃんが産まれるまでの約10ヶ月間。過保護すぎるくらいに手を焼いてくれた皆のおかげで元気な男の子が産まれた。瞳の色は竜胆くんに似て淡いパープル。目鼻立ちは私に似ている気がする。

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