第11章 狂おしいほど愛してる (番外)
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「。準備できた?」
自室で荷物の確認をしているところにフラフラとやってきたマイキー。
『うん、できた。マイキーは?』
「俺も大丈夫。」
『珍しい。1人で準備したの?』
「うん。楽しみだったから。」
楽しみで数日前から準備していたらしい。昔からそういうところは変わってなくてなんだかほっとする。
『私もだよ』
「お前竜胆といたくせに…」
『なあに嫉妬?』
「そうだよ。でも今日からは俺が独り占めできるから…いい。」
マイキーも竜胆くんに負けず劣らずの独占欲。マイキーのほうが強いかも。
『そろそろ行こっか?』
「うん。荷物持ち呼ぶから待って。」
『これくらい持てるよ?』
「俺がお前とくっついてたいから呼ぶ。」
内線一本でやって来てくれた部下の子達にお礼を言って荷物を車まで運んでもらう。2人で後部座席に乗り込んで空港までの道のりはずと手を繋いでいた。
『マイキーもう着くよ』
「ん、」
マイキーは私と旅行に行く時毎回護衛を付ける。そんなことしなくたって大丈夫だといっても聞かないから私も受け入れるしかない。
今回護衛に選ばれたのは芹沢くん。
最近よく会う気がする。
『芹沢くんごめんね。海外まで着いてこさせちゃって…。なるべく自由時間とれるようマイキーに話すから。』
「いえ、そんな!さんをお守りすることが今回の私の仕事なので。お気になさらず。安心してお楽しみください。」
「そいつと仲いいの?」
『うん、最近任務で一緒のこと多いかも。
私が一方的に話しかけてるだけよ。』
「そうなんだ。こいつめちゃくちゃ喋るだろ?これからも鬱陶しがらずに相手してやってな。」
「も、もちろんです!」
『ちょっとマイキー言い方!ひどいよ〜!芹沢くんもちょっとくらい否定してよ!!』
「あ…、すみませんッ」
「ははっ、たまには息抜きに旅行もいいだろ?お前も楽しめ芹沢。ベタ付けとは言わねえから。」
「ありがとうございます…!」
普段の私たちからしたら夢みたいな時間。仕事のことなんか忘れて、この先ずっと綺麗な世界の中で生きて行けたらいいのに。