第11章 狂おしいほど愛してる (番外)
寂しそうにしゅん、と表情を曇らせた竜胆くんの頬に触れるだけのキスをする。
『すぐだよ1週間なんて。』
「帰ってきたら1番に俺のとこ来てくれる?」
『うん約束する。』
「なら…いい子で待ってるよ。」
『竜胆くんの方が年上なのに弟みたい。』
「そんなふうに思ってたの?ふーん、ちゃんは弟とあんな激しいセックスするんだね。」
『もう!そんなつもりで言ったんじゃないのにっ』
「ジョーダンだって。
…ねえ、勃った。シよ?」
『え、待って…まっ、りんど、くん…ッ』
はだけたガウンの隙間から大きな手が素肌を撫でる。あっというまに絆されて彼を受け入れる私の身体。
「っはあ、あんなにシたのにキツ…っ」
『まってほんと、に…っ』
「だって1週間も触れられないんだよ?明日にはきっと足りなくなっちゃうけど今のうちに少しでも充電させて。」
『だめ、…はげし、いッ』
「あー…っ俺ココ好き…ッちゃんもココ擦られるの好きだよね。会えなくても俺の形覚えててね?」
たった1週間家を空けるだけ。それだけなのにこんなに求められると思ってなかった。ここ数年一緒にいて知ったことがある。竜胆くんは思ったよりも弟気質で甘えん坊で独占欲が強い。
蘭くんにだって嫉妬するし、マイキーにすら対抗しようとするくらい。そんな彼を愛おしいと思うようになったのはいつからだろう。ここにいる限り私は毎夜誰かに抱かれる。
明日からはきっとマイキーに。
帰ってきたら竜胆くん。
その次の日は春くんかもしれない。はじめくんかも。蘭くんだって待つと言ってくれた。皆が大切にしてくれるから私は代わりに身体を差し出す。嫌だと思ったことは無い。みんなの事が大好きだから。
こんなことでさえ求められるのは嬉しい。
ここにいていいと思える。
身体を差し出さずともここにはきっといられるし、そんなことで追い出されたりはしないことくらい分かってる。
それでも求められれば応えるのは私が彼らに何も返せないから。せめて彼らの欲だけでも埋めてあげられてるのならそれでいい。
竜胆くんがいつも言うように子供だっていつかは欲しい。みんなの中の誰かとならきっと幸せだと思う。特に竜胆くんはそれを1番強く望んでるみたい。