第11章 狂おしいほど愛してる (番外)
『えと、これ…?』
渡されたバスタオルの上に置かれた着替え。明らかに小さいサイズの体操着…?
「あ、その…これ着て欲しくて…」
『これサイズ合ってる…?小さくない?』
「ちゃんにピッタリだから。ね?」
『ん、うん…じゃぁお風呂借りるね。』
「うん、寝室で待ってるから!」
てっきり一緒に入るって言われるもんだと思っていたけど、着替えて出てくるのを楽しみに待ってると言われた。
夜は竜胆くんと過ごす約束をしていたのに先に蘭くんとシてしまった罪悪感がある。だからこのコスプレ…?くらいなら付き合おうかな。にしても竜胆くんにそんな癖があったなんて知らなかったな。
お風呂からあがると、脱いでおいておいたはずの下着がない。どこを探してもない。仕方なくそのまま服を着てみるけどやっぱり小さくてピタピタ。お腹も見えてるしズボンなんてほぼブルマみたい…恥ずかしい…。
『り…りんど、くん…』
「着られた??」
『これやっぱり小さくない…かな?』
「うわ、思ってた何倍もえろい…くそ可愛いよちゃん。こっちおいで。」
恥ずかしくて寝室に入れずにいると、ベッドに腰掛けた竜胆くんが両手を広げて私を呼ぶ。
『これ恥ずかしいよ…』
「恥ずかしがってるのも可愛い。」
はだけたバスローブから見える大きな刺青。いつ見ても見惚れるほどに似合っている。
「見すぎ。」
『あ、ごめんね』
「ちゃん俺の刺青好きだよね。」
『うん。かっこいい…よく似合ってる。』
「見るだけ?触ってよ、ほら。」
私の手を取って自身の右半身に誘導する。お昼は見ることさえできなかった竜胆くんの素肌。
『あったかい。お風呂入ったばっかり?』
どこに触れても熱を帯びている身体。その熱が手のひらを伝って私にも移ってくるようで徐々に鼓動が早くなっていくのを感じる。
「それもあるけど…この熱はちゃんのせいだよ。」
『またそんなこと言って…』
「ほんとに。ちゃんといると熱い。今すぐ抱きたくて抑えんのが精一杯だよいつも。」
『い、いまも…?』
「今も。ねぇもう抱いていい?」
ゆっくりと押し倒された身体はベッドに沈んだ。蘭くんとシたばっかりなのに…っ。