第10章 約束 ( 北信介 )
床に座る宮くんの上に跨るようにして座っている。硬くなった彼のモノが当たって身体が熱くなっていくのを必死に堪えてただ時間が過ぎるのを待つ。
信介くんの元へ帰らなあかん。
最後は必ず彼の元へ戻ると約束した。
「考え事ですか?」
『あ…えっと』
私の頭の中に少しでも信介くんが入り込んでくるとすぐに見抜く宮くん。
「北さんのことばっか考えて…先輩は余裕やなあ。俺はさんでいっぱいやのに。ほら…ね?」
肩に置いていた私の手を自身の左胸に当てて鼓動を聞かせるように問いかける。
『…』
「でもさんのもめっちゃドクドク鳴っとる。」
そう言って私の左胸にピタリと大きな手を添わせた。
『…っ』
「あ、すんません…そんないやらしい意味ちゃうくて…っ」
ピクリと反応してしまった身体を抑えるように宮くんにきゅっとつかまると顔を真っ赤にした彼があわあわと視線を逸らす。
『わ…分かってる、から』
「…でもさんごめん、もっと触れたいです」
腰をグッと引き寄せられて彼との距離がゼロになる。さっきよりも熱くなった気がする宮くんのモノがグリグリと押し当てられて身体がジンジンと疼くのが分かる。
『ん…っん、』
「さんも触って…?」
『え、む…無理だよ…っ』
熱をもった大きな手が私の手を自身の昂りに導く。
「…っは、さんのせいでこんなんなってもうた。」
『え…私のせい…?』
「死ぬほど好きな人が膝の上跨ってんねんで。ほんまは今すぐ押し倒してめちゃくちゃにしたいです。」
『……っもう宮くん』
射抜くような視線が苦しい。
私は愛される資格なんてないのに。
「俺がええって言ってるんやから余計な事考えなくてええですよ。困らせてほんまにすんません。それでも俺やって離してあげられへんから。」
『…それに甘えてええの?』
でも願わくば2人と一緒にいたい。
「たくさん甘えてええよ。」
もうこのまま彼の手を掴んでしまおうか。
宮くんの愛に溺れたい。
『…うん』
もう戻れない、。