• テキストサイズ

今宵は誰の腕の中で眠りますか⋯?

第10章 約束 ( 北信介 )



『ほんまに平気やから教室戻り。
そろそろチャイム鳴るで。』

「うん、またねさん。」

私の頭を撫でて2年フロアへと帰っていく宮くん。胸が苦しい。ざわざわがどんどん大きくなる。

「なあ」

『なんや。』

「なんで宮くんのこと選ばへんの?
北よりええ男やと思うけど。
まあ俺の方がええ男やけどな!!」

『…私は信介くんがええんよ。』

「ふーん」

宮くんにはなるべく会わんとこ…かな。

私は信介くんだけ見ていたい。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

side 宮侑

バレーばっかりやった俺の頭の中は最近さんばっかりや。もちろん部活はちゃんとやっとる。調子もええ。

「侑また考え事?」

「あのさ、角名は好きな人とかおらへんの」

「好きな人か…いないかな。
侑はさんとどう?
先輩北さんと付き合ってるんでしょ。」

「せやねん、北さん俺と真逆のタイプやし強敵やわ。でもめっちゃ好きやねん…もうちょい頑張るわ。」

分かってるはずなのに、北さんと付き合うとるって改めて言われると苦しくなる。希望なさすぎやろって笑えてくる。

「俺は侑のこと応援してるから」

「ありがと角名。」

「喋っとらんと体動かし」

「は、はい!すんません!」

ひぇえ怖っっ!北さん怖っ!!
睨まれたら石になってしまいそうや!

ほんで角名逃げたやん!アイツ!

「侑」

「はい…っ」

「今考え事してる暇あるんか」

「な、ないです!」

鬼やんもう!!怖いて!
やっぱこの人にさんは渡されへん!もう取られてますけど!取られるどころか俺にチャンス巡ってこんかったけど!

「笑っとるけど角名もやで」

「…すいません。」

はーん!角名怒られてやんのー!

「侑」

「すんません。」

俺この人に勝てるんか…?
/ 866ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp