第10章 約束 ( 北信介 )
「お腹痛いんはどう?ひいてきた?」
『うん、だいぶラクになった。
信介くんのおかげや、ありがとう。』
「なんでも頼ってや。」
キスをしながら優しく聞く信介くん。
『ねえ、一緒に寝たい。』
「俺は大歓迎やけどが辛いんちゃう?」
『信介くんと一緒やったら温かいし安心するの。離れるん寂しいし…だめかな。』
「あんま可愛いこと言わんといてや。」
『だめ?』
「ダメなわけないやろ。
可愛すぎて襲ってしまいそうや。」
『もう信介くん…!』
私を抱きしめて首筋に頬を擦り寄せる信介くん。うん、今の私は信介くんでいっぱいや。大好きで愛おしい。
「もう寝よか?明日からの体調戻るまで俺も同じ時間に一緒に学校行くよ。」
『ええの?
ルーティーンてやつあるんちゃうん?』
「そんなことよりの方が大切や。」
『ありがとう信介くん』
「よし、寝よか。おいで。」
電気を消した信介くんがベッドに横たわり、私にむかって腕を伸ばす。素直に抱かれると優しく背中を撫でてくれる。
『それ好き…安心する。あったかい。』
「良かった。が寝るまでこうしてような。」
『それじゃ信介くんが疲れちゃう』
「俺の事はええからはよ寝えや?」
『んぅ…ありがとぉ。』
つくづく子供やなぁ、と自分でも思うけど信介くんが隣におると安心して眠くなってしまう。トントン、と背中を優しく叩かれるとほんまにすぐ睡魔に襲われる。
「おやすみ、。」
『おや、すみ…信介くん…』
ちゅ、と額に温もりを感じてすぐに私の意識は眠りに吸い込まれていった。