第2章 狂おしいほど愛してる(梵天)
ガチャ
『マイキー…っ
おはよう…起きてる?
朝ごはんできたから食べよー?』
「んー…。スースー」
あぁ…ですよね。やっぱ寝てるよね。
『マイキー?マイキーー?』
肩を叩いたり揺すったりしても起きない。
『…万次郎?』
「…っ?…?」
『やっと起きた…おはようマイキー』
「ん…もっかい呼んで…。」
『…?マイキー?』
「違う…昔みたいに呼んで…。」
『…万次郎』
昔みたいに…。
東京卍會、関東卍會、そして梵天。
この人はいつだって最強だった。
兄を亡くし、妹を亡くし、親友を亡くし…
それでもマイキーは最強だった。
ただ深い深い闇に堕ちていっただけ…。
「…俺にはお前しか…っ
お前しかいないよ…どこも行かないで…」
『どこへもいかないよ。
私は万次郎のそばにいるから。』
「…ぎゅーってさせて。」
万次郎の伸ばした両手に素直に抱かれた。
『万次郎…朝ご飯食べよう?』
「うん…もう少しだけ。
お前がここにいるって安心させて。」
万次郎はたまにこうやって
私の存在を確かめるように優しく抱きしめる。
『うん…。』
「なあ…」
『なーに?』
「この首の跡…鎖骨も…増えてる。
また三途か…?」
『それさっきはじめくんにも言われた。
でもこれは竜くんがつけたんだよ』
「…他には?どこについてんの?
いっぱい付けられたの?」
『ん…んー、まあ。』
「みせて。」
怒ってる様子はない…けど穏やかでもない。
『や…結構全身だから…。』
「…だから見せろって。
乱暴されてーの?」
訂正。怒ってる。
あっという間に下着だけにされた。
竜くんのつけた跡をひとつひとつなぞるように触れる万次郎。その上からキスを落として軽く吸われる。
チュ…チュ…ッ
『あ…んっマイキ…待って…っ』
「こんなに跡つけて…
いつからビッチになったんだよ?」
『ちが…ふぁ…はぁんっ!』
「昨日の夜はココんとこいったんじゃねーの?いつのまに竜胆の跡つけてんの?俺んとこ来る前に朝っぱらからシてきたの?」
『昨日の夜…ッンン!
はじ…めくんの部屋から戻るときに…ンンッ!』
「ココの部屋から戻る時に?」
胸の中心を口に含みながら聞く万次郎に喘ぎ声が止まらない。