• テキストサイズ

今宵は誰の腕の中で眠りますか⋯?

第10章 約束 ( 北信介 )



「話聞いてくれてありがとうございました。ほんまそれだけ伝えたくて…付き合うてくれるとか初めから思っとらんです。でも振り向いてくれるように頑張るんで!」

『今までされた告白で1番やわ笑』

「…っほんまですか!
俺絶対さんの彼氏なります!!」

今までで1番私を分かろうとしてくれてた。
外見だけじゃなくて知ろうとしてくれた。
それだけで十分嬉しかった。

『はは、それはどうやろな?』

「絶対です!もうほんまに好きです!」

『ありがとう宮くん』

そのあと本当に家の前まで送ってくれた宮くんは、信介くんに見つかる前にと足早に帰ってしもうた。

『ただいまー』

「おかえり、遅かったなぁ」

『っ信介くん!?』

「なにを驚いてんねん、寄り道してたんか?」

『寄り道…うーん、うん…せやな。
信介くんは何しにきたん?』

「お米届けに来ただけや。」

『そうなんや、いつもありがとう』

~♪

「携帯鳴っとんで」

『あ、うんメールの音やな。誰やろか。』

「なんやまた侑やん。」

携帯を開いた私の隣に立って覗き込む信介くん。

『そやね、宮くんやわ』

「仲ええな」

『そんなことないで。』

「…帰る」

『え、あ、うん』

なんでちょっと不機嫌なんよ。
私なんかしてしまったんかな…。


次の日、友達とお昼を食べているところに宮くんがやってきた。

「さん!お昼一緒に…って
もう食べとった…くそぉおお!」

『そら食べとるよ約束してへんやん』

「一緒に食べたいってメールしましたやん!」

『あ…あー見とらんわそれ』

信介くんの機嫌がなんで悪なったんか分からんくてそればっか考えとった。メールのことなんてすっかり忘れとったわ…。

「なにしとるん侑」

「き、っ北さん!」

偶然廊下を歩いていた信介くんに声をかけられて飛び上がる宮くん。信介くんのことそんな怖いんかな。

『お昼一緒に食べよう思ったんやって。
私は既に食べとったんやけどな。』

「そうなんや、侑もあんまガツガツやとに嫌われんで。」

「わ…分かっとります…っ
少しずつ仲良うなるんです!」

「頑張りや」

『信介くん…?』

なんで宮くんのこと応援するんよ。
私が好きなんは信介くんやのに…。
今まで私を好きな人の後押しなんてした事なかったやんか。
/ 866ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp