第9章 歪想 (羽宮一虎 / 場地圭介)
『か、ずくん…っ』
話し合いたくて、抵抗をしてみるけど男の人に力では勝てない。簡単に両手首をまとめられて頭の上で机に縫い付けられる。カチャカチャとベルトを外す音が耳に響いてこれからの行為を確信へと変えていく。
「今日もこのままシよーな」
『や⋯だめ、かずくん』
「俺ちゃんとお前だけだったよ。
お前しか抱いてないしこれからも⋯」
きゅっと胸が痛む。カズくんが傷つけられるくらいならいっそ私を抱いて欲しいと頼んだのは紛れもなく私なのに。カズくんにこんな顔させたくなかったのに。
『私から⋯言ったのにごめんなさい⋯』
「謝んなよ。もう触れちゃいけねぇみたいだろ。勘違いすんな、お前の心が場地のもんだろうが身体は一生俺のもんだ。」
『何言ってるのカズく⋯、んぁあっ』
ショーツ越しに突き立てられていたカズくんのモノが、早くと言うようにぐりぐりと押し付けられる。
「っはあ、ん中挿れたい」
『ん、だめだよ⋯っここ学校だし⋯、ね?
それにわたし⋯っん』
続きを言わせまいと塞がれた唇。
もう逃げられないかもしれない。
「お前のイイトコロ知ってんのは俺だけでいい」
カズくんの指がショーツにかかると同時、何も纏わないソレが一気に奥まで押し進められた。
『⋯っ、ぁ⋯ぁあっ⋯ッ』
「んっ、はあ⋯クソ気持ちィわ⋯ッ」
ダメなのに⋯あっという間にカズくんをのみ込んでしまう私の身体。
『カズく、ん⋯っ』
「あー⋯ココだろ?」
そう言って当てるスポットを変えたカズくん。頭がチカチカして何も考えられない。
『ん⋯ッあ、ぁあっそこやだ⋯や、ダメッ』
「ココ擦ると声変わるもんな。
中すんげぇ締めてきちゃってさあ⋯気持ちぃな?」
『あっあぁ⋯ッや、だ⋯んン!』
「その顔すっげぇ好き、とろっとろ。
ちょー可愛いよ⋯えっろい」
リン、と鳴るカズくんのピアス。
パンパンと響く行為の音。
快楽にのまれていく私の身体。
『圭介くん⋯来ちゃ、うから⋯っ』
「場地ここにくんの?
なら見せてやらねぇとな⋯?」
『ん⋯ッだめ、だよ抜いて⋯っ』
「は俺のもんだよ。
お前の身体も俺無しじゃイけねぇだろ」
言葉とは裏腹に悲しげなカズくんの表情が胸を締め付ける。