第9章 歪想 (羽宮一虎 / 場地圭介)
小さな身体を抱き上げて机に座らせると俺を見上げて不安そうな表情をする。
「俺は場地みたいに優しくねぇからなあ
泣いたって止めてやれねーぞ」
『や…っ、カズくんは優しいよ…?』
「お前のこと喰おうとしてる男に優しいなんてよく言えるな」
『言えるよ。カズくんは優しいもん。』
「んじゃその優しい男に黙って抱かれろよ」
ゆっくりと机に押し倒して首筋にキスを落とす。起き上がろうと机に着いた手をもう一度一纏めにして頭の上で縫い付けるとバタバタと脚を動かしだす。
『や、だ…っカズくん話そうよ…っ』
「話す?何を話すんだよ。」
『わ、からないけど…これは違う…っ』
「違くねぇよ。俺はお前しか抱かねえって決めたのによ…なんで場地とキスしてんだよ。なんでアイツなんだよ。お前の身体だけじゃなくて心も欲しくなっちまった俺は…もういらねぇの?」
止まっていたはずの涙が頬を伝う。
『カズくん泣かないで…ごめんなさい…。
私が勝手すぎたね…ごめんねカズくん。』
「やだよ…好きだよ…好き。」
申し訳なさそうに俺を見上げるに吸い込まれるように唇を重ねる。奪うしかねぇなら今ここでお前の全部俺のものにしたい。あいている手で太腿を撫でれば小さく声が漏れる。
『…ッん、』
「キス気持ちぃ…好き。」
『ん、はあ…っ』
酸素を求めて開いた唇に舌を差し込むと身を捩って抵抗をしだす。
「逃げんなって気持ちぃの好きだろ。」
『これ以上はだめ、おしま、い…ッ』
擦り合わせはじめた脚の間に割って入るのなんか容易くて、キスだけで十分に昂った自身をの下着越しにあてがうとピクリと身体が揺れた。
「は…あ、勃ったわ。」
『や…だめってば…っ』
「シよ。
お前とじゃなきゃおさまんない。」
『だめだよカズくん…っだめ、ンッ』
「かぁわいい声でてんぞ。気持ちぃ?」
カチャカチャとベルトを外す音が静かな図書室に響く。はやく繋がりたくて早く触れたくて一気に下着までおろして再びの下着越しに昂りを突き立てる。