第2章 狂おしいほど愛してる(梵天)
『り…んくん待って…っ』
「ココに激しくされた…っ?
ねえ…どんなエッチしてきたのっ?」
『え…?竜くんどうしたの?』
…俺はどうしてしまったのだろうか。
今目の前にいる女が好きで好きでたまらない。
嫉妬なんてしたこと無かった。
女に執着したことなんてもちろんない。
なのに九井に抱かれてきたコイツを見て俺が上書きしたいと思ったんだ。今朝兄ちゃんのものを咥えるコイツを見た時だって…俺だけに集中して俺だけに善がれって思った。
コイツに初めてあった日、もう何年も前。東卍の姫と呼ばれていたちゃんは血のハロウィンで初めて会った。会ったというか俺がただ一方的に見ていた。少々押され気味になっていた東卍、諦めず拳を奮っていたのは幹部のみ。そんな中次々と襲い掛かる芭流覇羅から諦めかけて倒れ込んだ隊のメンバーを庇うようにしてコイツは戦ってた。男に負けず劣らない戦闘力。一瞬にして目も心も奪われた。
次にあったのは関東事変。
血ハロの時より凛としたように見えた。
俺らが沈めた三ツ谷や他の隊長たちの代わりに前線にたっていたコイツを見てドクンと大きく胸がなった。
それから何年も何年もたってマイキーに連れられてきたコイツを見た時は驚いた。面影を残しつつため息が出るほどに美しかった。声も仕草も何もかもが俺の心を惹き付けて離さなかった。
ある日マイキーに資料を届けようとマイキーの部屋の前までいったとき、部屋の中から女の甘ったるい喘ぎ声が聞こえた。どっかの女連れ込んでヤってんだろーし出直すしかないと踵を返しドアに背を向ければマイキーの声が聞こえてきた。
〈…綺麗だよ…っ〉
…っ?
今ドアの向こうでマイキーと交わってんのはちゃんなのか…?ちゃんがマイキーの女となれば確実に手は出せない。スクラップにされんのがオチだ。苦しくて逃げ出したいはずなのに初めて聞く好きな女の甘い声に気づけば耳を傾けていた。
〈あっマイ…キー!きもち…いンン//〉
その声が呼ぶ名が俺ならどれだけいいか。
部屋に戻ってすぐ自身の昂りを取り出しさっきのちゃんの声を思い出しながら何度も欲を吐き出した。
くっそ…俺は何をしてんだよ…っ