第8章 トライアングル (三ツ谷隆 柴八戒)
三ツ谷くん大丈夫かな…。
柴くんの声もすごく焦ってたし…。
あれから1時間。三ツ谷くんから連絡は無い。
ご飯も作り終わったし、何して待ってようかな。
慌てて出ていったし、きっと彼らのチームと何か関係があることだよね。暴走族って喧嘩が付き物だもんね。怪我…して帰ってくるかな。救急箱の中身確認しておこう。
しばらく使っていなかった救急箱の中身はマチマチといったところで、これを機に買い足そうかな。まだお店開いてるよね。時計を確認すると20:00ちょうどを指していた。たしか近くのドラッグストアは21:00までだったからまだ開いてる。
お財布と携帯電話を手にドラッグストアへと向かった。えっと、絆創膏大きいのも必要かもだよね。あと消毒とガーゼも少なかったから買い足そう。こんなもんかな。
お会計を済ませて外に出てすぐ見知らぬ男な人に声をかけられた。
「キミ名前は?」
『え?』
「名前聞いてんの。ちゃん?」
『なんで知って…っ!』
口元を抑えられて、薬品みたいな臭いがスっと鼻を抜けると同時に意識が薄れていった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
『ん…ぅう…』
なに、ここ。どこ…?
薄暗い倉庫みたいな…怖い。
「やっとお目覚めかお姫サン」
『え…っと、ここどこですか…?』
「町外れの倉庫ってとこかな?
にしてもほんと可愛いなぁ早く抱きてえ」
『…っや、帰ります…っ!』
「あーダメダメ。逃がさないよ
あとで俺たちとイイコトすんだから」
『俺…たち…?』
「そう俺たちと、な?」
他にも人がいるの…?どうしよう逃げられない。
この人1人ならって思ったのに他にもいるの…?
近づいてくるたくさんの足音に体が強ばる。
「おーまじで可愛いじゃん」
「この子が噂のちゃん?」
「うわ、この顔で泣かれたら興奮するわ」
「触るだけならもーいんじゃねえ?」
「怯えてね?かぁわい早く挿れてぇ」
『……っやだ…。
や…くん。みつや、くん…っ』
助けて三ツ谷くん…怖いよ…っ。
「おいおい三ツ谷なら今頃ボコられてんぞ?」
『え…っ?やだ…三ツ谷くん…っ』
三ツ谷くんが…やだよ。やだ。会いたい…。
「ちょっとアイツに連絡いれてくるわ」
「「「おう」」」
アイツって誰…?やだよ怖いよ…。