第8章 トライアングル (三ツ谷隆 柴八戒)
と並んで夕飯をつくってるなんて、少し前の俺からしたら信じらんないな。なんか同棲してるみたいで幸せだ。
〜♪〜♪
『…?三ツ谷くん携帯鳴ってます?』
「え?…ああほんとだ。」
『気にせず出てください』
柴 八戒 と表示された携帯電話の文字をみて
いつもみたいに遊びに誘われるんだと思った。
《タカちゃん!!?今どこ!!》
焦った声。ただ事じゃねえのは分かった。
「あ?今は…《早く来て!!》」
「は?」
《やばいんだって!とにかく早く!》
「だから何が…」
こりゃ行くしかねえやつか…。
せっかくのとの時間が…。
すぐ片付けて戻ろう。
《説明はあと!場所送るからすぐ来て!》
そう言って通話は一方的に切られてた。
「わりぃ…すぐ戻る…から」
早く行ってあげて、と不安げな表情の彼女。
『ご飯作って待ってますね
気をつけて行ってきてください』
「ごめんな、なるべく早く戻るから。
なんかあったらすぐ連絡してくれ」
単車に跨って指定された場所へと急ぐ。
「…あ!タカちゃん!」
「おう、待たせたな。何があった」
「最近ここらでよく聞くチーム分かる?
俺らの隊の奴が袋叩きにあってさ…意識ないって。」
「あぁ…タチのわりぃ連中ってよく聞く。
っクソ。舐めやがってふざけんな…」
「そんでこれ。宣戦布告ってやつかな」
八戒の手には1枚の紙が握られていて指定した倉庫へ来い、というものだった。罠だと分かっていても仲間がやられたんじゃ行くしかねえ。
「…こいつら相当タチ悪い奴らだし
どうするタカちゃん、応援呼ぶ?」
「いやいい…。
これは俺ら弍番隊の売られた喧嘩だ」
「わかった。」
他の隊だって別チーム潰しにいったり忙しい。
俺らの面倒事に巻き込む訳にはいかねぇ。
うしろに八戒を跨らせ指定された場所へと単車を走らせる。見えてきた薄暗い倉庫の前にいかにも柄の悪い男が数10人。ココか。