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今宵は誰の腕の中で眠りますか⋯?

第7章 心酔愛(乾 青宗 / 九井一)


あー、桜香ちゃんのクラス聞くの忘れたなあ

まあ誰かに聞けばいっか

荷物をまとめて廊下に出ると
私を迎えにきたであろう青宗とばったり会った。

「?どこいくんだ」

『あーえっと今日一緒に帰る約束してる人がいてさ。終わったら真ちゃんのとこ戻るから先にはじめと帰っててくれない?』

「え、そんなの聞いてない
ココは?ココは知ってるのか?」

んー、そうなるよね。

『はじめにも伝えといて!』

「やだ…3人で帰りたい…。」

あららら…わがまま青宗くんだ。

『すぐ戻るから、ね?』

「じゃあ…からキスして。
そしたら我慢するから。」

『いやここ学校…』

「じゃあ俺も着いてく。」

いたしかたないか…。
ほんとに着いてきそうだもんな。

『ん、じゃあ目瞑って』

「ん…」

目の前にあった空き教室に入り、私より15cm以上背の高い青宗の肩に手をついて背伸びをする。ちゅ、と触れるだけのキス。

『…じゃあ待っててね』

「からのキス…」

『ん?』

「すっげえ久しぶりで…やばい。」

『もう…行くね?』

たまに青宗が怖い。
周りに何があっても誰がいても視界に私しか映さないときがある。だから俺以外を映さないでと言われているみたい。

「」

『んっ』

教室を出ようとドアに手をかけた私の腕を引いてキスをされる。驚いて開いた唇の隙間からヌルっと滑り込んできた舌。このままじゃ青宗のペースにもってかれちゃう…。

『ちょ…っと青宗…っ』

「ん、…行かないで」

『ちょっと一緒に帰るだけだってば
それに私からキスしたでしょ?』

「うん…ごめん困らせて…」

しゅんと耳を垂らした子犬のように落ち込で
ごめん、と言う青宗は少し可愛い。

『別に全然困ってないよ
じゃああとでね』

「ん、気をつけてな。
なんかあったら連絡して。
あと…すぐ戻ってきて。」

『ふは、うんっ!
はい、ぎゅー!』

「とぎゅー…幸せ。
はあ…じゃああとでな」

ガラッと教室からでて桜香ちゃんのクラスを目指す。ちょっと待たせちゃったな…謝んなきゃ。
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