第7章 心酔愛(乾 青宗 / 九井一)
「真一郎くんと何話してたの」
『青宗たちが大切って話』
「そんなの俺だって大切に思ってる」
『分かってるよ』
痛いほどわかってるよ。
「、顔になんか黒いの付いてる」
『しんちゃんといたからオイルかな…
どこだろ…青宗とって』
目を瞑って顔を差し出すと
そっと触れた指が私の頬を滑る
「ん、じっとして…はいとれた。」
私が目を開いてもなお頬に添えられたままの手。
まさか...
『青宗ダメだよ』
「ごめん少しだけ…」
やっぱり…
近づいてきた青宗の綺麗な顔。
柔らかい感触が唇に触れる。
『青宗だめってば』
「……可愛い」
『せ…しゅう、怒るよっ?』
「怒ってるも可愛い。」
そう言ってスカートの中に入ってきた手が
私の太ももを撫でた
『蹴っ飛ばすよ…ちょっと!』
「の蹴りは怖いな。
でもは俺とココのこと蹴れないでしょ?」
あっというまに手首を拘束されて頭の上でひと纏めにされる。抵抗しようと思えばできるくらいに強くなった。蹴っ飛ばして逃げようと思えば逃げられる。だけどそうしないのは青宗の目がいつだって愛おしそうに私を見つめるから。
私は青宗とはじめに手をあげられない。
大切な人が自分の拳で傷つくなんていやだ。
私の拳は大切な人を守るためにある。
『せ、しゅう、今日は…やめよ?
ここしんちゃんのお店だしダメだよ?』
「じゃあ俺んち行こう。それならいい?」
私の足の間に割って入ってきた青宗が片手で私の手首を拘束して、片手でスカートの中の脚を撫で上げて、腕を何度も甘噛みしながら甘えた声で聞く。
『いやそういうわけじゃ…っいたい!』
ガリッと歯を立てられた腕に痛みが走る。
「ここ…アイツらが触ったところ…消毒させて。」
アイツら…はじめに絡んでたやつのこと?
確かに腕は掴まれたけど…見てたのね。
『わ、かったから噛まないでっ』
「ん、痛くしてごめん。早く行こ。」
私を横抱きにして立ち上がった青宗がそのままはじめを探しに行く。
「あ、いた。
ココ俺んち帰ろう。の荷物持って」
「りょーかい」
しんちゃん達に挨拶をして私たちは
青宗の家に向かった。