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今宵は誰の腕の中で眠りますか⋯?

第6章 狂おしいほど愛してる②(梵天)


side三途

「…っっ」

の名前を何度も呼んで口付ける。
鶴蝶の背中から離れて自室に戻ろうと歩き出したを無意識に追いかけて掴まえて俺の部屋に引きずり込んだ。

『は…っるくん…っ!』

「…」

『な…に、いきなり!』

急に引っ張られて痛かったのか
少し怒った声の。

「鶴蝶と九井について店まわんのか?」

『え、うん、そうだよ?』

「…っ帰ってくんのすげぇ遅いヤツじゃん…。」

回る店って夜の店だろ?約束忘れられたのか…?
それって終わるのすげぇ遅いよな。
一緒に過ごせるって浮かれてんの俺だけかよ。

『わたし春くんとの約束忘れてないよ?
夜は春くんと過ごすから早く戻るつもりだし』

「俺今日の夜すげぇ楽しみで…今日の分の仕事昨日のうちに半分くらい片付けた。俺も今日は夕方までに戻るからさ…早く帰ってきてくんねぇかな。」

約束を覚えててくれたことも早く戻ると言ってくれたことも嬉しくて思わずわがままを言ってしまうなんてらしくない。

『うん、分かった なるべく早く戻るよ。
昨日頑張ったんだね、春くん偉いね。』

「ん…俺偉い。だから夜たくさんご褒美くんね?」

偉いね、ってに褒められると嬉しくて柄にもなく甘えたくなる。安心して力の抜けた体をベッドに沈ませて俺は真横に立つの腰を抱きしめた。

『それも約束する。
だから今日もお仕事頑張ろうね。』

「うん…さっき強く引っ張って…悪かった。」

にだから素直に謝れる。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

いつになく甘えた俺を心配そうに見つめるから

「今日の朝…竜胆とシた?」

聞くつもりなんてなかったけど。

『いや、起こしただけだけど。』

「…そっか。」

『え、どうしたの?』

すげえ驚いた顔。
俺がこんなこと聞くの初めてだもんな。

「朝…竜胆がお前の手握ってリビング入ってきた時、俺なんかすげぇ嫌で…甘えてきて困るって言ってたから…シたのかと思った。」

『春くん…ヤキモチ?』

「……。」

分かってるけど分かりたくなかった自分の感情。
認めしまえばお前が欲しくて狂いそうだから。
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