第6章 狂おしいほど愛してる②(梵天)
『うん、こんなもんかなっ』
あとはみんなを起こして…
それからマイキーの分に旗をつけよう。
「ーこれなに?」
『あ、蘭くんお風呂あがったのね
これね、お子様ランチだよ』
「お子様…ランチ。なんで?」
『マイキーが食べたいんだって。』
「ボスが?ふーん、そっか」
『じゃあ、私みんなのこと起こしてくるから
蘭くんこれでも飲んで待っててね』
「これ…が好きなやつ?」
『うん、疲れたとき私が飲むやつ。
じゃあいってくるね〜』
「ありがと。」
ハチミツの入ったホットミルク。
あったかくて甘くてほっとする味。
昔から、疲れたときは好んで飲んでる。
マグカップを手にソファに沈む蘭くん。
ほんとに疲れてるみたいだったから
少しでも体が休まるといいな。
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side 灰谷蘭
あー疲れた。クッソ疲れたキツ…。
2日間寝ずにぶっ通しでろくに飯も食ってねえ。
帰って風呂はいって飯…ああ飯はもう朝でいい。
とりあえず寝たい。
あー…動けねえ。
帰ってきてすぐリビングのソファに座ったのが間違いだった。背中を預けて天井を仰ぐ。だんだん落ちてくる瞼に逆らえずに俺は意識を手放した。
『…あれ、蘭くんこんなとこで。』
ハッキリとしない意識の中に聞こえてくる声。
しばらくして俺に毛布がかけられた。
こんな事してくれんのはかな。
『ネクタイ…苦しそうだな。』
そういや俺スーツのままだったな。
の声で寝落ちしたことを思い出す。
俺のネクタイに小さな手がかかったところで
「…えっち♡」
『わ…っ!』
起きますか。
びっくりしているの手首を捕まえて鼻先が触れるほど近づく。布団を掛けてくれたのもネクタイを緩めようとしてくれたのも俺のため。疲れきった体にの優しさが沁みる。
癒してって言ってみたけど朝ごはんの準備するからって流された。俺はきっと邪魔になるだろうから風呂へ向かった。熱いシャワーを頭から浴びて疲れも汚れも洗い流す。