第5章 王様ゲーム (東京卍會)
「けんちん俺が好きなのこっちの味じゃないー!」
「っせえな、これはのだよ!」
「けんちんに甘すぎでしょ!」
「うちの可愛い姫さん甘やかして何が悪いんだよ」
やんややんや言い合いをしているけれど、賢ちゃんは万次郎くんの好きなお菓子もしっかり買ってきていた。お気に入りのお菓子を賢ちゃんから受け取って子供みたいに笑顔になる万次郎くんが可愛い。
『賢ちゃんこんなに沢山ありがとうっ』
「ん、見てたらお前の好きなもん沢山あったからな。」
『へへ、賢ちゃんだいすきっ!』
「はいはい、笑」
賢ちゃんだいすき、そう言うといつも面倒くさそうに、だけど優しい笑顔で「はいはい」って返ってくる。それが心地いい。
「おい、俺も一緒に買ってきてやったろーが
なあ俺は?」
私の目の前にしゃがんで私の顔を覗き込む圭介くん。
『圭介くんはー、ちょっと好き』
たまには意地悪してやろーっと
「は?なんだちょっとってオイ」
みるみる不機嫌顔になっていく圭介くんをみて
直ぐに訂正しようとしたのに
「マイキーたちが来る前俺に可愛がられてたのは誰だ?俺によがって可愛い声出してたのはどこのどいつだ?途中でやめられて疼いてるワルイカラダは誰の身体だよコラ」
爆弾を投下された…。
『な…っちょっと圭介くん!
冗談じゃん!言い直そうとしてたのに!』
「ワルイカラダは誰のかって聞いてんだよ」
『…っ』
圭介くんとはこれからってときに万次郎くんたちが来て終わってるし、万次郎くんとは絶頂の直前でタカちゃんに止められたし、その後も千冬くんに耳を舐められたりして正直私の体はまだ熱いまま。
「ほら早く言わねえと襲うぞ」
『…しです。』
「もっと大きい声で」
『ワルイカラダは私…です…っ』
ああ恥ずかしい圭介くんの意地悪。
「そうだよな?
んで?俺の事ちょっとしか好きじゃねえの?」
『大好きよ、圭介くん大好き』
「ん、最初からそう言えよ」
大好き、を聞くと満足そうに私の頭を撫でて元いた場所へ戻って行った。
「つ、続き!続きやりましょう!」
「そ、そうだな!ドラケンくんも場地くんも
戻ってきたし…な!?」
真隣で先程の光景を見ていた千冬くんと八戒くんが動揺しつつも先の提案をしてくれたお陰でゲーム再開となった。