第4章 好きです先生②(松野千冬)
『ん…もう我慢できないでしょ?』
「え、え…あっ」
まって…やばい、何が起きてるんだ…っ
『ど…れふか…っ?』
どうですかって聞いてんのか?
てかそこで喋んないでくれ…っ!
「ま、まってちゃん…っ
俺の咥え…咥えて、る…のやばい…あッ」
『ん…んっはぁっ』
「うあ…もう…ダメっ」
『ん、いいよ。』
「あ…イく…っ」
勢いよく放たれた欲がちゃんの口の中へ吸い込まれていく。さっき出したのが嘘みたいに止まらない。女の子みたいに声が漏れて、しまいにはビクンビクン何度も痙攣して…情けねえな俺。だけど気持ちよくって余裕なんかねえんだよ。
『んぅ…っはぁ』
口内に放たれたものをべーっと手のひらに吐いて眺めるちゃん。今更ながらとんでもないことをしてしまった気がする。
「ご…ごめん、口に出すつもりは…っ」
『…すご。こんなにたくさん…っ
さっきもいっぱい出してたのにね?』
「う…っごめん。
ちゃんにされるの夢みたいで…
気持ちよすぎて我慢できなかった…です。」
『ん、いいよ』
スっと立ち上がったちゃんが洗面所に消えた。しばらくして、さっきとは違うスウェットに着替えて戻ってきた。
それから俺をぎゅって抱きしめた。
『ちふゆくん。いきなりパクってして…ごめんね?』
「え、いや、えと…初めてでビックリしたけど…
夢みたいに気持ちかった…です…っ。」
『良かった…じゃあお洋服着ようか?』
はっ、そういえば俺いま真っ裸。
急に恥ずかしくなって目の前に脱ぎ散らかしていたスウェットを掴んでとりあえず下だけ履いた。
『よーし、寝よう千冬くんっ』
そう言って俺から離れたちゃんがベッドに潜って おいで と布団の中に招く。あんなことされたのに今日も一緒に寝てくれるんだな。
「俺…隣で寝ていいの?怖くねえの?」
『何言ってんの。ほらおいで?』
年上の余裕。大人の余裕。俺はガキ。
今はこんなんでもいい。けどいつか絶対ちゃんから俺を求めてくれるように、俺のこと好きって言ってくれるように、諦めねえ。好きな人と素肌で触れ合うことがあんなに気持ちいって知らなかった。これから先も俺はちゃんしか知らなくていい…それ以外は知りたくない。