第4章 好きです先生②(松野千冬)
本気で嫌なら逃げてよ。
本気で嫌がるちゃんに無理やりなんてできないから。嫌われたくないから。お願い…嫌なら逃げて。
なのに。
『ずるい…ずるいよ千冬くん…っ』
なのにこれは反則だろ。
首だけ俺を振り返って濡れた瞳で俺を見るちゃん。ずるいのはどっちだよ。
「俺…こんなの期待しちゃうんだけど…?」
そうだよ。期待しちまうんだよ。それでもなお俺を見つめる大きな瞳から目を逸らせずにそっと唇を重ねた。だってちゃん逃げねえんだもん。首筋を甘噛みしても耳に舌を添わせても、服の中に手を入れて素肌を撫でてみても…逃げねえんだもん。そんなの期待するだろ。
『ん…ふ…ぁっ』
んな声出されたら反応しちまうんだが…。
「ちゃん…ちゃん…っ」
『な…に、ちふゆく…ひぁっ』
お腹を撫でていた手を上に滑らせて膨らみを包む。
「ふわふわ…やらかい…。」
『だ…だめだよ…っ』
「気持ちいとこ…ココ?」
『んあ…っ!いゃ…ちふ…ゆくん…っ』
下着の上からでも見つけられる突起を指先で何度も摘んでみると甘い声をたくさん漏らすちゃん。ここ好きなんだ…また見つけちゃった。
「…気持ちい?ちゃん」
『ちふゆ…くん…っ』
「もっかいキスしていい?」
『や…だめ…だよっ』
ダメって言いながら逃げないから。
唇を食べるようにキスをする。
『ん…ちふ…ンンッ』
キスってこんなに気持ちいんだ。
ちゃんと唇を重ねる度に思う。
「きもち…い…っ」
『そこ…んぁっ…だめぇ…っ』
胸の突起を弄る俺の手を服の上から制止して浅い呼吸を繰り返している。だからもう一度キスをして意識を逸らせてみる。案の定キスに意識をもっていかれたちゃんの抵抗する手が緩んで、俺は手こずりながらもホックを外した。
「これ…外すのムズいんだな…」
『今までの彼女さんも着けてたでしょ?』
「俺は好きな人としかシねえから」
『えと…いや、だから…』
「言ったじゃん。物心ついたときからちゃんが好きって。俺はちゃんじゃなきゃシたいと思わない。」
『え…っと…ほんとに…?』
耳まで赤く染めたちゃんが俺を見る。
期待してもいーのかな。