第4章 好きです先生②(松野千冬)
「その…ホント気持ちかった…デス。」
『それは…良かったです…っ』
な、なんだあ。
やりすぎたかなって焦ったよ…。
「だから次は俺が…お返ししなきゃね?」
『え?…ひぁっ』
ドライヤーを止めた千冬くんにふわっとうしろから抱きしめられる。鼻を首筋に寄せてスリスリしている。
『ち、ちふゆ…くん?』
「ちゃん…好きだよ」
『んぁ…っ!』
カプっと首筋を甘噛みしながら舌を沿わされて思わず声が漏れてしまった。慌てて口を手で抑えてみるけど千冬くんはそれを聞き逃してくれなかった。
「なに今の可愛い。抑えないで?」
口元にあった手をスっとおろされ
その手は千冬くんの手と繋がれた。
首筋を辿ってあがってきた千冬くんの口が
今度は耳を縁取るように沿わされる。
『ん…あぁ…んンッ』
「耳弱いんだ?」
ブンブンと首を横に振ってみたけどもうバレてしまってるならこんな抵抗も意味が無いのかもしれない。
「ほんとは?」
『ぅあ…あっ…んはぁっ』
「可愛い声が漏れちゃってるけど」
耳の後ろ、縁、中までをくちゅくちゅと執拗に責められてどうにかなってしまいそうだ。
『ん…んッ…ちふ…ゆくんっ』
「うん?」
『や…そこ…だめなの…っ』
「耳気持ちい?」
『ん…ぅん…きもち…から。
これ以上はだめ…なの。』
「……っ。やばい…。
ちゃん可愛い。」
耳から口を離した千冬くんが今度は服の中に手を滑り込ませる。お腹を撫でられてすごく変な感じがする。首筋や耳で焦らされていた分、きっと私の体はその先の刺激を求めてしまっている。ダメなのに。やめて、と抵抗できない。
『だ…だめだよ千冬くん…っ』
「じゃあ…嫌なら逃げてよ…。
本気で嫌がるちゃんに無理やりするほど
俺は腐ってない…はずだから。」
そんなのずるいよ。逃げられない。
だってほんとはもっと…もっと触れて欲しい。
「ねえ…逃げないの…?」