第12章 一番綺麗だよ
「お兄ちゃん!!どこなの?」
梅は暗闇の中で叫んだ
「あ!お兄ちゃん!」
梅は妓夫太郎を見つけ走った
「来るな!!来るんじゃねぇ!!」
「なんでよ‥お兄ちゃん!!」
「俺はこっちへ行く‥お前は反対の明るい方へ行け」
「嫌だ‥!!」
妓夫太郎は足を止めた
「さっきの事怒ってるの?だったら謝るから!!悔しかっただけなの‥負けて悔しかったの!!‥ごめんなさい!!ごめんなさい!!」
梅はそういって泣いた
「お兄ちゃん!!」
梅は妓夫太郎の背中に抱きついた
「降りろ‥こっちにいくのは俺だけでいい」
「お兄ちゃんとずっと一緒にいる!!」
「梅‥‥」
妓夫太郎は涙を流しながら炎が燃え盛る方へ梅をおんぶし歩き出した