第7章 到着
「‥誰か泣いてる!!」
善逸は泣き声のする方に向かった
「大丈夫?」
「善子ちゃん‥」
「どうしたの?どこか痛いの?」
だがその子は泣いている
「おい!」
突然後ろから声がした
(ま‥待って‥足音がまったく聞こえなかった‥この音人間の音じゃない‥鬼の音だ‥‥)
善逸は固まってしまった
「おい!聞こえないの?」
「あ‥あのその人は‥」
「あんたねぇ部屋を片しとけって言ったよな?」
堕姫はその子の耳を掴み持ち上げた
耳からは血が流れた
善逸は堕姫の腕を掴んだ
「離して下さい‥」
「あんた‥不細工だねぇ‥」
「その子から手を離して下さい」
「触んじゃないわよ!!」
堕姫は善逸を突き飛ばした
「わ‥蕨姫花魁!」