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C-LOVE-R【ブラッククローバー / R18】

第14章 戦場で見たもの





フィンラルの空間魔法でチャーミーとアスタといっしょにわたしも町の中へ降りた。


町の住民を救助するため、チャーミーの綿魔法で高い場所まで誘導し、そこからフィンラルの空間魔法で避難させる。


アスタは腕が使えないため足で敵の1人を潰すと、お得意の大声で住民を誘導する。


少し離れた路地裏から子供の泣き声が聞こえてくる。お母さんとはぐれちゃったのかな?そう思い、その場から離れて声のする方へ向かった。


フィンラルたちと多少離れても仕方がない。子供を放っておけないし、こんな戦場で1人で泣いているなんて心細いはずだ。


段々と泣き声が近づいてきて、路地裏にうずくまって泣いている小さな子供を見つけた。


「グスッ……ひっく……」


「どうしたの?大丈夫?お母さんはどうしたの?」


言葉は話せるであろう4歳くらいの男の子だったので、背中をさすりながら話しかけた。しばらくさすっていると男の子は泣き止んだ。


「ひっく……はぐれちゃったの……おうち壊れてないかな?お母さんに会いたいよ……」


「そっか……でももう大丈夫だよ?お姉さんと安全なところへいっしょに行こう?」


フィンラルたちの元へ連れて行けば、この子も安全だし避難した場所でお母さんに会えるかもしれないと思った。それに、いつまでもこんな戦場にいたら危険なだけだ。


「でもね……おうちが壊れてないか見たい……」


「……え?でもここは危ないよ。戦いをしている場所だから、早くお姉さんと逃げよう?」


わたしがそう言うと、男の子は泣きそうな顔になる。この年頃の子供はイヤイヤ期といって言うことを聞けなかったり納得するまで自我を通すこともある。説得するとなると余計に時間がかかると思い、おうちを見て納得させてから避難させることにした。


「おうち近いの?ならお姉さんがいっしょに行ってあげる。でも、おうちを見たら必ず安全なところへ来てくれる?約束。」


わたしがそう言って小指を出すと、男の子は先ほどまでの泣きそうな顔からニッコリと笑顔になり小指を絡めてきた。


「うん!お姉ちゃんありがとう!」


男の子はそう言うと、嬉しそうにわたしの手を引いた。だが、どんどん戦闘をしている方へと近づいていく。粘液のようなもので拘束されている兵士が見えてきた。


「この先は危ないよ!お姉さんと戻ろう?」



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