C-LOVE-R【ブラッククローバー / R18】
第13章 海底神殿の伝説
無事に任務が完了したためもう隠す必要はないとのことで、わたしもいっしょに魔法帝のいる部屋に入って話しを聞いていた。
クローバー王国を襲う“白夜の魔眼”が狙う重要アイテム魔石。この魔石は“白夜の魔眼”アジトにある石板にはめ込むことで全てが揃ったとき真の姿へ生まれ変わるという。
騎士団員の中に裏切り者がいることを知った魔法帝は魔石のありかを突き止め、“白夜の魔眼”に奪われてしまう前に信頼するヤミ団長率いる黒の暴牛団に魔石回収を極秘で依頼したそうだ。
常に強い魔の影響で暑さが保たれているラクエの海岸。そのさらに海底の奥深くにある強魔地帯、海底神殿。そこは激流になっており、辿り着くのが困難だと言われている場所だ。
魔が弱まる満月の夜に決行。ノエルの魔力制御の修行の結果、コントロールができるようになりノエルの魔法で激流を乗り越え海底神殿へと辿り着いたという。
そこへ“百夜の魔眼”幹部である“三魔眼”通称サードアイの3人のうちの1人である絶望のヴェットが襲来。魔石を狙うヴェットが、部下を引き連れ神殿を襲撃した。
黒の暴牛は部下を撃退し、ヴェットへと挑みかかる。ヴェットは第3の眼を開眼し、隠された力を解放。まるで魔人そのものであり、強力な魔法であった。
黒の暴牛みんなの援護を受けながら、アスタがヴェットの懐に飛び込み諦めずに最後まで戦ったのち勝利かと思われた。しかし、ヴェットは自爆して神殿とそこに住む人々を道連れにしようとしていた。ヤミ団長の新魔法でヴェットを一刀両断し、神殿崩壊を食い止めた。魔石も無事に入手して、王都へ帰還した黒の暴牛団。
ヤミ団長はその魔石を魔法帝に渡す。
「ほいじゃ、これ魔石。」
魔法帝はそれを受け取る。
「本当にご苦労だったね。君たち、黒の暴牛は1人の死者も出さずに今回の重大な任務を全うした。素晴らしいことだ。アスタくん君はまたひとつ実績を積んだね。これからも期待しているよ。」
アスタが魔法帝に褒められて、顔を赤らめている。
「あともう一つあんたに頼まれてたことだ。ミライの不思議な出来事の件も調べてきた。海底神殿の大司祭がそのことについて詳しく知っていた。」
「ほう……それで?」
ヤミ団長がわたしに起きた不思議な出来事についてわかったことを魔法帝に話し始めた。