C-LOVE-R【ブラッククローバー / R18】
第13章 海底神殿の伝説
───アジト
「「ミライ、おかえり〜!!」」
フィンラルの空間魔法でアジトに戻ると、団員みんなに出迎えられた。なんだか心が温かくなり、安心してポロポロと涙が出てくる。
「みんな……!ただいま!みんな無事でよかった……ってアスタ……腕……」
「あ〜これスカ?!ぜんっぜん大丈夫っスからぁぁ〜!!少し休んだら治りますって!!」
アスタは任務でまた怪我をしたようでボロボロになっていた。腕に包帯を巻いている。いつものように元気なことには変わりなかった。
そして、見たことのない水色のショートヘアの女の子がいた。ずっと手で顔を覆っているため、よく顔が見えない。
「あの……その女の子は……?」
「その子はグレイよ!これが本当の姿らしいの!」
ノエルにそう言われても信じられず、じーっとその子を見つめてしまう。任務に行く前の姿とはあまりにも違いすぎて、驚きで言葉が出ない。
「み、みないでください……」
声も以前とは違っていて、何より見た目があんな大男だったのに実はこんなにかわいい女の子でしたって言われても……驚きを隠せない。
なぜか部屋の隅でゴードンがいじけている。今回の任務に行けなかったとのことだ。団員みんなに置いていかれたそうだ……
「そういや、アイツいなかったな……」
ゴーシュがマリーの写真を見て鼻血を垂らしながら、思い出したようにゴードンの方を見る。
「ゴードンのヤツ、すっかり忘れてたゼ……」
マグナがそう言うと、ゴードンは何やらブツブツと言っている。フィンラルとラックとマグナとゴーシュがゴードンの近くへ行き、話しを聞いている。
「てかゴードンがアジトにいたなら、ミライちゃんが金色に行く必要なかったような……ね?ミライちゃん。」
フィンラルがわたしに話しを振ってきたので、その場に行く。
「あれ〜?ミライちゃん首にひどい虫刺されがあるよ〜!痛そうだね〜!」
ラックが大きな声でそう言ったので、その場にいたフィンラルとマグナとゴーシュがわたしの方を見る。
「なんだァ?金色のアジトって虫多いのかァ?」
ラックとマグナは気付いていないようだし、ゴーシュは興味がなさそうだ。フィンラルだけは気付いたのかわたしから顔を逸らした。