C-LOVE-R【ブラッククローバー / R18】
第12章 悲しい夜※
引っ張られて振り向くと、そこにはランギルスがいた。
「僕の部屋に来い……」
ランギルスはわたしの腕を強く引っ張り、きのうと同じ方へと足早に歩く。
「わたし……ランギルスとちゃんと話しがしたいの……部屋に行ったら、話しをしてくれる……?」
「……」
黒の暴牛に帰る前にランギルスとちゃんと話しをしたかった。わたしの方を振り向きもしないランギルスについていくしかなかった。話し合ったら、また元のランギルスに戻るよね……?また、好きだって言ってくれるよね……?
部屋に入るなりベットに倒れ込むように押し倒され、組み敷かれる。
「話しってなんだ?僕は君と話すことなんてないよ。最初から下民の君なんて僕が相手にすると思うか?ハッ、まさか僕が本気で君を好きだとでも思ったのか?第一、僕はヴォード家の時期当主になる……許嫁の女もいるんだ。君に本気になるわけがないでしょう?」
ランギルスはわたしを見下ろし、嘲笑った。
「いい……な……づけ……?」
涙がわたしの目尻から溢れていく。ランギルスがわたしを好きだという気持ちは嘘だったの……?
ランギルスは有名な貴族で許嫁がいてもおかしくはない。でも本当に好きな人と決められた許嫁とでは全然違うのだ。許嫁がいても、わたしのことを本当に好きならそれでいいと思っていた。この世界にいる間はランギルスと想いが通じ合うならそれでよかった。よかったのに……
ランギルスはわたしに本気になるわけがないと言っている。これがランギルスの本当の気持ちなの……?
「あぁ。君とは違って他の男に媚を売ったりしない品のある女性だ。君は今日の朝もなんだ?クラウスとユノにベタベタして……君は男なら誰でもいいんだね……君は僕のただの性処理だ……」
ランギルスはそう言い捨てると、わたしの唇を塞いできた。すぐに舌が入ってきて、わたしの舌を絡めとる。
「んうっ……んんっ……」
飲み込みきれない唾液が頰を伝って、シーツに垂れていく。唇が離れると、わたしのワンピースと下着を乱暴に脱がして床に乱暴に投げ捨てた。
「僕がつけた痕が消えないようにしないとね……」
ランギルスはそう言うと、首筋に顔を埋めてきた。きのうつけられたアザに上書きするように吸い付いてくる。チクチクとした痛みにひたすら耐えるしかなかった。