C-LOVE-R【ブラッククローバー / R18】
第10章 団長会議にて
そして、紅蓮の獅子王団のフエゴレオン・ヴァーミリオン。
王都襲撃で敵の攻撃によって瀕死状態となり、未だ意識が戻らないためこの場には来ていなかった。
「異世界ってどういうところなんですか〜?」
隣にいるリルさんに話しかけられた。
「えっと……魔法はまずないです!国同士が争ったりもないです。」
「あふふふ〜つまんなそうですね〜!」
「へ……?う〜んと、平和だから戦うのが好きならつまんないかもしれないですね。」
リルさんは天然失礼なのだろうか?団長の中でも最年少というだけあって、ヤミ団長からもいじられていた。
リルさんとヤミ団長と話していると、キラキラ光る仮面を被った謎の男の人が入ってきた。
「みんな、待たせたね。遅くなってすまない。ヤミ、その方は?」
その人はわたしの方を見ながら、ヤミ団長に聞いた。
「お前が遅いからもう自己紹介終わっちまったじゃねぇか。めんどくせぇなぁ。こいつは異世界から来て俺が拾った黒の暴牛の新人だ。」
「そうか。ヤミらしいね。わたしは金色の夜明け団、団長のウィリアム・ヴァンジャンスだ。よろしくね。」
その人は驚く様子もなく、わたしに挨拶をした。
「こっ、こちらこそよろしくお願いします。」
これが金色の夜明け団の団長なんだ……魔法騎士団トップの団の団長というだけあって不思議なオーラだ。
すぐに団長たちは深刻そうな話しをし始め、空気が重くなる。
そんな中、隣にいるリルさんが話しかけてくるのでずっと話していた。
「お前らうるせぇ、静かにしてろ!」
「す、すみません……」
ヤミ団長は魔法帝に長々と待たされて、イライラしているようだ。急にキレ始める。
「そもそも、俺たちを呼びつけてユリウスのダンナはどこにいんだ?」
「「ありえん……」」
ヤミ団長に他の団長が呆れる中、マルクスさんからの電報が入る。
「準備が整いましたので、騎士団長会議を別室にて行わせていただきます。」
団長たちは地下の牢獄にて会議をするというのだ。
「おい、ミライ。お前はここで待ってろ。お前がついてくるところじゃねぇ。」
「は、はい……わかりました。」
ヤミ団長にそう言われ、団長たちは一斉に去っていった。
一気に眠気が襲ってくる。暇なので、目を瞑った。