C-LOVE-R【ブラッククローバー / R18】
第18章 選抜試験にて
ロイヤルナイツ選抜試験のルールはチーム対抗クリスタル破壊バトル。クリスタルとは魔晶石のことだ。チームは3人1組で白夜の魔眼戦を想定し、他の団とも連携を取れるよう団の壁を超えた組み合わせとなっている。
3対3で戦い、先に相手の陣地にあるクリスタルを破壊した方の勝利だ。トーナメント方式で勝ち上がったチームと戦い、順位を決める。バトルの勝ち負けが試験の合否に直結するわけではないようだが、勝ち上がっていくほど実力をアピールできる。よって、それぞれのチームが優勝を目指して気合を入れているようだ。
黒の暴牛のメンバーはBチームにアスタ、Cチームにマグナ、Eチームにフィンラル、Kチームにラック、Pチームにノエルだ。金色で仲良くなったクラウスさんはラックと、ミモザさんはアスタと、ユノさんはノエルとどうやら同じチームのようである。
「それでは1回戦始めるよ〜!対戦相手への攻撃はアリ。ただ、当たり前だけど相手を殺しちゃいけないよ。上級回復魔導士がスタンバイしているから、存分に戦ってね〜!」
魔法帝がそう言うと、アスタのいるBチームと対戦相手のAチームはフィールドでスタンバイする。わたしたち応援組も声を上げ、それぞれアスタに声援を送る。
「それでは両チーム共、準備はいいか?1回戦始め!!」
魔法帝の声でロイヤルナイツ選抜試験がついに始まった────……
第1回戦、第1試合はアスタのいるBチームの勝利。次々と試合が行われていきCチームのマグナ、Eチームのフィンラル、Kチームのラック、Pチームのノエルも相手チームを倒し、1回戦を制覇。黒の暴牛のメンバー全員が2回戦へ進むこととなった。
試合を終えたメンバーが応援組の方へ戻ってきたので、わたしはすぐに声をかける。
「みんなお疲れ様〜!!1回戦すごかった〜!!2回戦も頑張ってね!!」
「ミライちゃ〜ん、応援ありがとう!!」
フィンラルはそう言うと、わたしに抱きついてきた。
「ちょ、フィンラル〜!!みんな見てるからやめて!!恥ずかしいって……」
フィンラルがわたしに抱きつくのは日常茶飯事のことなので黒の暴牛の団員たちにとっては当たり前の光景なのだが、周りには他の魔法騎士団の団員たちがたくさんいるためジロジロと見られてしまい恥ずかしくなる。背後からは威圧感を感じた。