C-LOVE-R【ブラッククローバー / R18】
第15章 居場所
「ヤミ団長〜!ミライさん、腕治りましたぁぁ〜!!」
夕陽も沈む頃、バネッサとフィンラルとノエル、そして腕を完治させたアスタの4人がアジトに帰ってきた。
「おう、よかったね……」
「アスタよかった……!」
4人はバネッサの故郷である、魔女の森へ行っていたそうだ。
魔女の森とはクローバー王国とダイヤモンド王国の国境付近にある国で自治地域として独立しており、住民は全て女性で呪術や使い魔など特殊な魔法に長けた地域である。
魔女王に古代解呪魔法を教えてもらうため魔女の森にいたとき、そのタイミングでダイヤモンド王国とテロリスト集団“白夜の魔眼”が襲ってきて戦闘したのだという。
その際に魔女王が血液回復魔法“滅呪の血籠り繭”でアスタの腕を治し戦闘に参加させ、アスタはさらに新たな必殺技を手に入れたようだ。
そして魔石を手に入れ、白夜の魔眼が魔石を狙っている理由とアスタの剣の力についても魔女王から新たな情報を得たそうだ。
「休め。お前、働きすぎ……しばらく任務禁止。」
「え〜!俺から任務取ったら何が残るんスカ〜!」
アスタはヤミ団長からの任務禁止令にショックを受けていた。そこへ、アスタの治療法を探していた他の団員たちも帰ってきた。
「さ〜てと、飲みもんも食いもんも大量にあるみてぇだしその働きすぎの筋肉バカは休みを取らせることにしたんで……パァーッとやるか!」
ヤミ団長がそう言って、またまた肉パーティーが開かれた。
アスタは腕が治って、また手で食べれる喜びに感激しているようだ。
「ほらっミライも飲んで、飲んで〜!」
わたしはバネッサに絡まれ、お酒を注がれる。
「現実に帰る手がかりは見つかったのかしら?」
バネッサがそう言うと、団員みんながわたしの方を見る。
「あ、えっと……実は……」
アスタの腕のこともあったので団員みんなが忙しかったため、みんなには伝説のことも実際に現実世界と繋がったことも伝えていなかった。黒の暴牛でお世話になっている以上、伝えるべきだと思っている。団員みんなが任務の傍ら、たびたび心配そうに気にかけてくれていたからだ。
「実はラクエの海岸で一瞬だけ現実世界に繋がって、そのことを海底神殿でヤミ団長が調べてきてくれて……ひとつだけ方法が見つかったの……」